「みんなでつくる中国山地」第2号

中国山地編集舎が1年に1回発行している年刊誌『みんなでつくる中国山地』第2号が発売となりました。この中で、3本ほど短い記事を書いています。

  • 内海町の空き家対策、アナログだからこそ移住者も地元住民もハッピーになる仕組み
  • ヤママユガを育て、糸を紡ぎ、織る「山まゆ織り」を受け継ぐ可部山まゆ同好会
  • 宮本常一の世界をわかりやすく楽しく今に伝える宮本常一チャンネル

私たちの暮らしのフィールドは島ですが、中国山地のみなさんの活動に共感している者として、地理的な中国山地にとらわれず、同じような価値観を持つ人なら誰でも関わることができる、ということが伝わるといいなと思い、あえて「中国山地的」な島の事例も加えさせていただいています。

小規模・分散・ローカルな暮らしをそれぞれの地元から作り直そう

中国山地は、「過疎」という言葉が発祥した地域。裏を返せば、それまでこの山地にたくさんの人が暮らしていたということになります。人口減少という課題の最先端をいく中国山地では、さまざまな人たちの苦労と工夫の積み重ねによって、人口減少が下げ止まっている地域も出てきていて、新たな時代の兆しが少しずつ見え始めています。それぞれの地域で「小規模・分散・ローカル」な暮らしをつくっていこうする人たち同士が、地域を超えてつながることで、お互いに情報を交換したり、協力しあったりして、さらに新しい地平が見えてくるのではないか、というのが「みんなでつくる中国山地」の根底にある思いです。

この年刊誌を作っているのが「みんなでつくる中国山地 百年会議」の会員たち。プロの書き手だけでなく、会員それぞれが自分の地域のホットトピックを持ち寄っています。本を作る以外にも、「市」と呼ばれる月に2回のオンライン交流会をしたり、「座」というテーマ別の勉強会をしたりもしていて、今後は各地域の情報をプロットしたマップを共有していくことも考えているそうです。

ポッドキャスト「みんなでつながる中国山地ラジオ」もスタート

中国山地のことをほぼ知らない私。それを生かして、2021年7月から中国山地のことをあれこれ聞いていくポッドキャストを始めました。その名も「みんなでつながる中国山地ラジオ」。どんどんいろんな方に出ていただいていて、音声メディアからも中国山地の今を伝えていけたらと思っています。

今まさに考えて始めていることは、ずっと長年考え続けていることに比べて、なかなか上手く言葉にしづらい部分があるなぁと感じます。音声で伝えることで、細やかなニュアンスまで伝わっていくので、音声メディアはそれがいいなと思っています。その場その場で「まだ上手く言葉にできないんだけど…」ということを言葉にしてみながら考えを深めていく、あるいはいろんな人たちでぼんやりと感じているものを言葉にしてみる、そういう場にこのポッドキャストがなればいいなぁと思いながらやらせてもらっています。ぜひこちらも聴いてみていただけたら嬉しいです。