「みんなでつくる中国山地」004号

百年続く年刊誌『みんなでつくる中国山地』004号が今年もできました。10月28日(土)発刊です!
今号のテーマは「住まい」。中国山地の各地で起こっている空き家リノベーションやそれによる地域再生、中国山地の素材を生かしたエコな住まいのあり方、かつて当たり前だった住まい方などについて、さまざまな執筆者が寄稿しています。
ハード面だけではない、住まい方自体にもフォーカスするこの号、読みながら「さて、どう住む?」とみんなで考えていきたいです。

この号では、「お金と技術がない私にもリノベーションはできるのか?」という記事を執筆しました。お金をかければ素敵なリノベーションはできるだろうけど、そうじゃない人でもできる方法を知りたい、という個人的な課題感から出発した企画でした。

尾道や奥出雲で活動している実践者3名の方に取材をさせていただき、私にとっても思いがけない発見がありました。感想なども聞かせていただけると嬉しいです。

「みんなでつくる」からおもしろくなる、テーマを最後まで決めない雑誌づくり

編集会議にも参加させてもらい、朝10時から夜22時過ぎまで、頭フル回転でした。
どの記事もおもしろくて、のめり込みながら誤字脱字をチェックする作業をしたり。
こんな集中力、まだ私にあったんだ!と思っちゃうくらい。

表紙の決めの会議もあって、2時間くらいあーでもないこーでもない、と話し合いました。
実は当初のキャッチコピーに少しだけ違和感があったのですが、この段階で言ったら申し訳ないかも、と言い出せずにいました。だけど、その様子を感じ取ってくれたメンバーが「言ってみて!」と言ってくれて、そこからその違和感を取り除くにはどうしたらいいんだろう、と話し合い、最終的に納得のいくものになりました。

小さな違和感も正直に伝えられること、受け止めてもらえること。そして、たった一文字変えるだけで、全く違うものになってしまう不思議。前号の003号の時も、「それで、食っていけるの?」というコピー案から最終的に「ここで、食っていけるの?」になって。それに呼応する背表紙の文言も、変化しながら、一番しっくりくる形になりました。

こうした本作りを、一緒に、議論することを楽しんでくれる仲間と、5年後も10年後もやっていたいです。そのためにも、私たち世代やそのまたもう少し下の世代で加わってみたい方を熱烈募集しています。

半年かけてきた本が世に出て、例えるならやっと稲刈りが終わったような気持ち(やったことないけど)。自分たちの思いを本という形にすること、そこから素敵なつながりが広がっていくことのおもしろさを、毎年たくさん味わっています。そしてまた年明けから次の旅が始まる。毎号、これ以上ない!って思うけど、毎回それを超えてどんどんおもしろくなってるのは、通常のテーマ決めうちの雑誌づくりではなく、「みんなでつくる」だからなんだろうなと思います。